にゃんこ心理士の社会の真理

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血液型性格分類は正しいか?血液型性格分類の真実と四気質説

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 今回は血液型性格分類の真実についてお伝えしていけたらなと思います。
 結論から言ってしまえば、血液型性格分類に根拠はありません。しかし、ある意味で円満に社会生活を送るための生活技能とも言えます。

 

 そもそも、血液型とは何でしょう。
 血液型と聞いて、皆さんの頭に浮かぶのはABO式血液型だと思います。

 A型、B型、AB型、O型という4分類は、赤血球の分類法の一つです。

 これは、1901年、オーストリアのランドシュタイナーという学者が血液の凝集反応(赤血球が集合して塊を作る事)から発見しました。
  

 最初に血液中から発見されたため「血液型」と命名されましたが、その後の研究で血液型を決定する「血液型物質」は全身に分布する物質である事が分かりました。

 それどころか、ABO血液型物質は、人間以外の動物にも、植物にも、細菌にも存在していることが明らかになりました。

 ランドシュタイナーは人間の血液を血球と血清に分け、それぞれ別の人から採取したものと混合させると、血球が凝集したりしなかったりする現象を発見しました。

 それが、赤血球のある性質の違いによる事を発見し、4通りの分類に至りました。

 今では当たり前に使用されている赤血球分類は、不確実で根拠がなかった輸血療法に道を開き、遺伝学研究発展の大きな契機となりました。

 1925年にはABOによる遺伝の法則が発見され、2年後の1927年にはA型、B型、AB型、O型の4通りの名称が国際連盟で決議されます。

 ランドシュタイナーには、画期的な血液の研究により、1930年にノーベル生理・医学賞が授与されています。

 肉眼では全て同じに見える血液が実は何通りかに分類されるという発見は、当時は画期的な内容でした。

 

 ABO血液型は、赤血球の表面に付いている糖の分子「糖鎖」の違いで区別されます。

 O型:糖鎖H型
 A型:糖鎖H型+N-アセチルガラクトサミン(A型物質)
 B型:糖鎖H型+ガラクトース(B型物質)
 AB型:糖鎖H型+A型物質+B型物質

 つまり、A型の人は赤血球表面にA型物質を持ち、B型の人は赤血球表面にB型物質を持っています。

 AB型の人は赤血球表面にA型物質とB型物質の両方を持ちます。

 O型の人は赤血球表面にA型物質もB型物質も、両方とも持たないという訳です。 


 血液型分類は、実はこのABO式血液型分類以外にも沢山あります。


 血液型分類は大きく分けて「赤血球の血液型分類」と「白血球の血液型分類」とに分けられます。


 これまで述べてきた、ABO式血液型分類は赤血球の血液型分類の一つです。
赤血球の血液型物質はすべて、赤血球の細胞膜上に細かいトゲのように付いています。赤血球血液型の分類法は100以上ありますが、その中でも利用頻度が高いものを幾つか挙げます(もちろん、最もよく知られているのはABO式です)。

ABO式(4種類)、Rh式(大きく分けると2種類、細かく分けると18種類)、MN式(3種類)、P式(2種類)、ルイス式(3種類)などなど。

 

 このように、赤血球の血液型分類だけでも多くの分類があるにもかかわらず、ことさらABO分類にこだわり、その4種類に人の性格を当てはめて分類しようとするのが無理があるというものです。

そして、その科学的根拠を述べた研究報告も一切ありません。

 ABOでなくても、Rh式の18種類やMN式の3種類に当てはめて分類しても構わないのに、そのような報告はありません。

 輸血において最も重要なABO型分類が、たまたま古代ギリシャ・ローマの「四気質説」と同じ4種類だったから、無理やりABO型と性格を関連づけようとしたのが血液型占いができた背景だとも言われています。

 

 参考までに「四気質説」になります。

【黄胆汁質】(胆汁質)
 荒々しい性格で熱血漢、短気で行動的、野心も強い。気前がいいが傲慢で、意地悪で気難しい面もある。消化力が高く大食だが、やつれて見える。脈が速く心臓に負担がかかる気質で、また張り切りすぎて肝臓や腎疾患に陥りやすい。黄色味がかかった熱く乾燥した肌をしており、硬くて水気に乏しい筋肉をしている。

【黒胆汁質】(憂鬱質)
 寡黙で頑固、孤独癖があり、運動も休養も社交も好まない。強欲で倹約家、利己的で根に持つタイプ。神経質で自殺傾向がある。注意深く明敏、勤勉で、一人で思索に耽ってばかりいる。黒胆汁は主に悪いイメージを持たれ、狂気・精神錯乱と関連する体液といわれたが、天才を生み出す体液だとも考えられた。土気色で乾燥した冷たい皮膚をして、たいてい痩せている。脈は遅く耳は遠い。欠尿症で、食欲はあったりなかったりである。

【多血質】
 人柄は機嫌よく社交的で、ずうずうしいが気前もいい。先のことは考えず、心変わりしやすい。娯楽が好きで好色であり、教養とは無縁のタイプ。体質は、筋肉質でたくましく、脈は規則的で皮膚はぬくもりと弾力があり、胃は丈夫で睡眠の悩みもない。舌が乾きやすく、太りやすい。風邪をひきやすく関節炎のタイプで、頭痛や歯痛を伴うこともある。この気質の良い状態が維持できれば、老いを寄せ付けないため長生きする。

【粘液質】
 精神的に鈍く優柔不断で臆病だが、おだやかで公平、人を騙したりしない。背は高くなく太っており、食べることが好きで運動や努力が嫌い。血の気のない皮膚の色で、肉質はやわらかく肌は湿っている。脈は遅く弱く、胃弱で口臭がひどい。貧血や腺病、鼻風邪やカタルに罹りやすく、耳鳴りや難聴になりやすい。また、粘液から逃れようとつばを吐く。

 

 しかし、血液型相性診断や血液型性格分類などの知識が一般的に広まっているのは周知の事実です。NHK世論調査によると、首都圏の調査対象者のうち75%が「血液型と性格には関係がありそう」と回答したデータもあります。

 では、なぜこれほどまでに血液型性格判断を信じている人が多いのでしょうか。心理学の立場からその原因を探ってみましょう。

 まずひとつには、誰にでも当てはまりやすい傾向が特定されていることが挙げられます(バーナム効果)。例えば「A型は神経質」と言われていますが、B型にもAB型にも神経質に該当すると感じる人はたくさん存在します。

 つまり、A型に特別に多い性格的傾向ではなく、一般的に多い性格特性であるために、当てはまる人が多いのです。

 また、自分はB型で自由奔放に行動するタイプだと思い込んだ人は、それに応じた行動様式をとるようになることもあります。そして、その行動を見ると、今度は周囲の人も「やっぱりB型だからだ」と理解します。すると、さらにB型の人はその理解に応じた言動を行う様になり、徐々にB型的な性格になる可能性が十分にあり得ます。

 これを心理学では「自己成就予言」といいます。

 自己成就予言とは、予言をした者、もしくはそれを受け止めた者が、予言の後でそれに沿った行動を取ることにより、的中するように導かれた予言のことを言います。

 血液型相性診断や血液型性格分類などで言えば、示された結果を受け止めた者が、(意識、無意識に関わらず)それに沿った行動を取ることで、当たっていると錯覚している状況を指します。

 そして、もう一つの側面としてマズローの欲求5段階説でいうところの、「社会的欲求」の所属の欲求、血液型○型だから、こうでもいいんだという連帯感や「承認欲求」血液型〇型だから、こうである自分を認めてよ、という心理的作用が働いているのも否定はできません。

 

 個人的には人間の怠惰や拘りを一般社会生活にうまく馴染ませるための方便的な手段なのかなと思います。少なからず、血液型性格分類などで、あの人は〇型だから仕方ないと言った対応の仕方で矛先を収めてきたこともあります。

 それらをまとめると、血液型性格分類は科学的根拠はないが、その特質から、人間の社会のなかで心のゆとりをつくったり、他者を許容する落としどころとして活躍していると言えるでしょう。

 

 とは言え、一番良いのは自身のことをしっかりと理解し、特に欠点を血液型のせいにせずに、修正していけることだと思いますので、自分に余裕にある方は一度、向き合ってみるのもいいかもしれません。

 自分に余裕のない方は、引き続き、一旦は血液型のせいにしておいて、心に余裕ができた時に向き合ってみましょう。

 

 今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

狼に育てられた少女アマラとカマラとは

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  今回は狼に育てられたと言われている少女「アマラとカマラ」について伝えていけたらと思います。

 狼少女と言われた「アマラとカマラ」その物語は現在の西ベンガル州ミドナプール付近で発見されたことからはじまります。発見したのは孤児院を運営するキリスト教牧師ジョセフ・シングでした。


 シング牧師はミドナプールで布教活動の最中、モーバニの境にあるゴダムリ村にある牛小屋に泊めてもらうことになりました。このとき現地のチュナレムという男に、「近くのジャングルに恐ろしい化け物がいるから追い払ってほしい」と依頼をされました。

 シング牧師はチュナレムの依頼を引き受けてジャングルに調査に向かいうことになります。そして、ジャングル調査を開始した1920年10月17日にシロアリ塚でオオカミと暮らしている2人の少女を発見し保護することになったのです。


 シング牧師は2人を連れて10月28日にゴダムリ村を去り、11月4日にミドナプールにある自分の孤児院に到着し以後はそこで保護することになりました。

 発見当時、2人の少女の年齢は不明でしたが、シング牧師は年少の子が約1歳6ヶ月、年長の子が8歳と推定しました。そして11月24日、年少の子を「アマラ」、年長の子を「カマラ」と名づけます。

「アマラは「明るい黄色の花」カマラは「桃色のハス」、を意味します。

 

 アマラとカマラはひざや腰の関節はかたく、立ち上がったり歩いたりすることはできずに、四つ足で移動しました。食事は生肉と牛乳を好み、食べるときは手を使わず地面に置かれた皿に顔を近づけてなめるようにして口に入れたそうです…2人ともオオカミのような振る舞いを示していたのです。

 さらに聴覚や嗅覚は驚くほど鋭く、70m離れたところで捨てられた鳥の内臓を察知し、その方向に四つ足で走っていったそうです。目は暗闇でぎらぎらと光り、暗くても目が利くが、そのかわり日中は物がよく見えていないようだったそうです。

 また、暑さや寒さにもほとんど反応せず、真夜中に遠吠えのような声をたてる以外は音声を発しなかったと記録に残っています。


 シング牧師は、彼女らをなんとか人間社会に融和させようと試みました。マッサージ師(シング牧師婦人)が、2人の硬くなった関節などをからし油を使ってマッサージをしたり、食べ物を生肉以外のものを食べるれるように工夫したりして世話をしました。

 日時の経過とともに、アマラはのどが渇いているときには「ブーブー」というような声を出すようになりました。

 1921年9月、アマラとガマラは突如体調が悪化し数日間の昏睡状態となりました。医師の診察の結果、二人が寄生虫に侵されていることが判明。9月12日には寄生虫を除去手術を行ったところ、アマラの体からは全長5cm前後の寄生虫が18匹、カマラの体からは116匹排出されました。カマラは回復しましたが、アマラは9月21日に腎臓炎で死去しました。

 アマラの死を理解するとカマラは両目から涙を流し、アマラの亡骸のもとを離れようとしませんでした。アマラが死去した9月21日から9月27日まではひとりでずっと部屋の隅でうずくまっていたそうです。

 10月になってもカマラは意気消沈したままで、白痴(重度の知的障害の呼び方)のようになってしまいました。その後、シング牧師夫人がつきっきりで世話とマッサージをし、ようやく11月の半ばを過ぎる頃にカマラは以前の元気を取り戻しました。

 

 その後、カマラは直立二足歩行のための訓練を開始します。1923年6月10日に初めて2本足で立つことに成功し、少しずつではあるが言葉をしゃべるようになりました。1926年までに30ほどの単語を覚え、1927年に入ると短い簡単な文なら喋れるようになりました。

 しかし、その後1928年頃からカマラの体調は悪化し、1929年9月26日に発病。11月14日の朝4時頃、尿毒症によって死去しました。

 

【この話は真実性か?】
 「アマラとカマラ」との出来事を綴ったシング牧師の日記には、出版の際にミドナプールの地方判事E・ウェイトによる宣誓供述書、さらに主教H・パケナム・ウォルシュによる「日記の内容が真実であることを保証する」と述べた「まえがき」が付されているました。

 また、ロバート・ジングは主教のまえがきがあることや野生児の写真が残されていること、そして「フランシス・マックスフィールド教授やキングスレー・デービス教授など複数の学者からお墨付きをもらっている」ことなどを挙げ、シング牧師の日記が信頼できるものだとしています。

 しかし、多くの科学者や研究者がこの事例の真実性には数多くの矛盾点があると指摘しており、現在ではシング牧師の話は信憑性がないとされています。そして、多くの科学者や研究者はアマラとカマラは先天的障害を持った精神的知能の遅れた子供たちだったと推測しています。

 

 社会学者のウィリアム・F・オグバーンは、文化人類学者のニルマール・K・ボースとともに1951年から1952年にかけてこの逸話の真実性についての現地調査を行い、1959年に論文として発表したました。

 それによると、アマラとカマラがシングの孤児院にいたことと、カマラが言葉を話せない子どもであったことは裏づけがとれた。しかし、次のような疑問点を指摘しています。

 ・シング牧師の親族(息子、娘)を除くと、カマラを実際に見たことがあると証言する人のうち、四つんばいで移動したり生肉を食べたところを目撃した人は1人も確認されなかった。
 ※シング牧師夫妻は調査を行った時点ですでに死亡しており、アマラとカマラを保護した際に牧師と同行していたとされる人物たちについても死亡または行方不明となっていた。
 ・アマラの性格については信頼性のある証言は全く得られなかった。
 ・シング牧師の日記では、「自身がシロアリ塚から2人を救出した」と記されているが、救出したとされる日から約1年後の地方紙(「ミドナポール・ヒアタイシ」1921年10月24日付)には、「サンタル族によって救出され、のちにシングに引き渡された」と記述されており矛盾している。
 ・シング牧師のもとにアマラとカマラが連れてこられたのを目撃したとの陳述もあった。
 ・日記によると、救出した村の名前は「ゴダムリ」とされているが、地図、税金や人口調査の記録、実地の調査を行ってもその村を発見できなかった。


 1993年、オグバーンと共に、「Wolf Boy of Agra and Feral Children and Autistic Children」を共同執筆した発達心理学者、作家のブルーノ・ベッテルハイムは、少女2人が生まれつき精神的、身体的に障害を持って生まれてきたと述べています。


 また、大学講師の梁井貴史は以下のような疑問点から、この2人がオオカミによって育てられたとすることに否定的な見解を示しています。

 ・授乳の問題。オオカミのメスは積極的に乳を与えず、ヒトの乳児も乳首を口元に持って行かないと乳を吸わないため、授乳が成立しない。また、ヒトとオオカミでは母乳の成分が違うためヒトには消化できない。

 ・移動の問題。オオカミの群れは餌を求めて広範囲を移動するが、その速度は50km/hに達する。人間の短距離走者でさえ、最大で40km/h程度しか出せないことを考慮すると、幼児が移動に耐えられるとは考えにくい。

 ・暗闇で目が光る、犬歯が異常に発達しているなど、生物学的にあり得ない記述が多々ある。


 一方で、1975年、イギリスのチャールズ・マクリーンは、ゲゼル児童発達研究所の屋根裏で発見したシングの残した多数の文書を元に、現地調査を行いました。その結果、次のことが解明されました。

 ・オグバーンの調査の結果とは異なり、アマラとカマラがオオカミのように振舞っているのを見たという証言が得られた。シング牧師に敵意を持っていると思われる人であっても、アマラとカマラの逸話の真実性を疑っているわけではなかった。

 ・ゴダムリ村は発見された。しかし、村の名前が「ゴラバンダ」に変更されていた。村人たちから、チュナレム(シング牧師に化け物退治を依頼した人物)が、数年前までその村にいたことの証言も得られた。

 ・さらに、近くのデンガナリア村に住むラサ・マランディという老人は、16歳だった当時にシングとともにアマラとカマラの保護に参加したと証言した。

 ・オグバーンの論文で指摘された地方紙「ミドナポール・ヒアタイシ」のほかにも、「ステーツマン」誌やシング牧師が福音伝道協会に宛てた書簡、そしてシングのかつての教師であるブラウン神父の書簡といったものに「アマラとカマラはサンタル族によって保護され、その後シング牧師に引き渡された」と記されており、いずれもシング牧師の日記と矛盾していることがわかった。

 なぜこのような食い違いがあるのかについて、マクリーンは詳細は不明としながらも、シング牧師が2人の救出時に狩猟者の役割をしたことを伝道協会に知られたくなかった可能性や、野生児見たさに孤児院に殺到する見物人に辟易して矛盾を含んだ話をするようになってしまったという可能性を提唱しました。

 しかし、このことによっても、アマラとカマラが狼に育てられたことが証明されたわけではありませんでした。後の研究では孤児院のための金銭確保を目的に口裏を合わせていたことが判明しています。

 フランスの外科医、セルジュ・アロール(Serge Aroles)によると、「アマラとカマラ」は野性児の考察においての最もスキャンダラスな詐欺事件であるとしています。彼は自身の著書「オオカミに育てられた謎の子供たち」で、この事件の研究について以下の様な指摘をしています。

 ・シング牧師が書いたと主張する日記「2人のオオカミ少女たちの毎日」は、間違いである。これは、インドでカマラの死の6年後の1935年に書かれたものである(原稿はワシントンD.C.にあるアメリカ議会図書館の原稿部門に保存されている)。

 ・四つ足で歩き、生肉を食べたりするなどしている2人の写真は、彼女たちが死んだ後の1937年に撮影されたものである。この写真は、ミドナプールから来た別の女の子たちがシングのリクエストに応じ、ポーズをとっているのを撮影している。

 ・その写真の中の女の子の身体と顔は、実際の写真のカマラのものとは、完全に異なるものであった。

 ・孤児院を担当していた医師によると、(シング牧師によってでっち上げられた)とても鋭利で長い歯や、固定された関節での四足歩行や、夜間に強い青の光を放つ夜行に適した眼などに類似したものを、カマラは一切持ち備えていなかった。

 ・1951年から1952年にかけて集められた信頼できるいくつかの証言によると、シング牧師は、見物人の前でカマラが自分の言ったようにするように、暴力を振るっていた。

 ・この詐欺は、金銭的な儲けを得るために引き受けられた。

 ・アロールは、シング牧師とロバート・ジングとの間でアマラとカマラで金銭的利益を得ることができるという確信が表現されている内容の手紙がある。

 ・シング牧師の日記の出版の後、ロバート・ジングは孤児院を維持するための資金を必要としていたシング牧師に500USドルの印税を送った。


 「アマラとカマラ」という逸話の真実性を巡っては、その後も様々な論争を呼びました。現在では、ヒトがオオカミに育てられるのは生態上困難であることなどから、研究者達により彼女たちは野生児ではなく自閉症もしくは精神障害の孤児だったと考えられています。また、その様な背景からシング牧師の話には創作がかなり含まれているのではないかと推測されています。

 

天才!サヴァン症候群とは

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 今回は天才と言われるサヴァン症候群についてお伝えしていけたらと思います。
 サヴァン症候群は1988年に映画『レインマン』がヒットして、世間への関心が高まることとなりました。

 サヴァン症候群サヴァンしょうこうぐん、英語: savant syndrome)は、知的障害や自閉症などの発達障害等のある人が、その障害とは対照的に優れた能力・偉才を示すこと。また、ある特定の分野の記憶力、芸術、計算などに、高い能力を有する人を示します。ICD-11コードではF84.9 特定不能の広汎性発達障害に分類されます。

 そして、天才とは、天性の才能、生まれつき備わった優れた才能(生まれつき優れた才能を備わった人物)のことです。天才は、人の努力では至らないレベルの才能を秘めた人物と一般的にされています。

 

 神経・精神医学的に考察すると、多くの天才は、精神障害に苦しんでいることが研究で分かっています。

 例えば、
 フィンセント・ファン・ゴッホ、トルクァ-ト・タッソ、ヴァージニア・ウルフジョナサン・スウィフトジョン・ナッシュアーネスト・ヘミングウェイ、クルト・ゲーテル、ゲオルク・カントール、ノーバート・ウィーナー、アイザック・ニュートン、フリドリッヒ・ニーチェ、フリードリッヒ・ヘルダーリン、二コラ・テスラ、などが挙げられます。

 ドイツの病跡学 者のヴィルヘルム・ランゲ=アイヒバウムは天才300人から400人を選び、そのうち一生に一度でも精神病 を患った人は12~13%であるという数字を発表しました。さらに、その中から「特に有名な」天才中の天才というべき78人を選ぶと、精神病の人は37%、精神病的な人は83%以上に及ぶと発表しました。健康な人は6.5%しかいなかったとのことです。

 有名なフィンセント・ファン・ゴッホの逸話では、自画像を描く際に「自分の耳が邪魔だ」と言って自ら耳を切り落とした、といったものがあります。ゴッホてんかんもしくは統合失調症を発症していたと言われており、精神病や薬物への逃行など環境からのストレスによって引き起こされたとされています(もっともゴッホの場合、メニエール病を発症しており激しい耳鳴りのせいで耳を切ったという説もあります)。

 では、サヴァン症候群の話に戻りましょう。


 サヴァン症候群とされる最初の症例は、イギリスの医師ジョン・ランドン・ダウン(英語: John Langdon Down)が1887年、厖大な量の書籍を1回読んだだけですべて記憶し、さらにそれをすべて逆から読み上げるという、常軌を逸した記憶力を持った男性を報告したケースと言われています。

 その天才的な能力を持つにもかかわらず、通常の学習能力は普通である彼を「idiot savant」(イディオ・サヴァン=賢い白痴、フランス語)と名付けました。

 ただし、彼が自閉症の診断基準を満たしている記述は論文には存在していません。論文上には「他の学習能力は通常である」と記載があるのみです。後に「idiot(白痴)」が差別的な意味を持つことから「サヴァン症候群」と改められました。

 日本では、新渡戸稲造著の『修養』(明治44年、1911年刊行)「総説」の頁において、新渡戸氏がサヴァン症の米国の少年と会話をした記録が記述されています。

 それによると、新渡戸氏が米国の白痴院を訪れた際、「談話をした少年が普通人の遠く及ばぬ見識を懐いていて、専門家さえ舌を巻くがごときことをし、中でも驚いたのは、数学で非常に偉いものがあること」「(彼は)算盤も一本の筆も用いないで正確な数字を答えた」と記し、例として、「79万3625に9万9673を乗ぜよと命じると、ただちに791億298万4625と答え、僕は3、4分かけて計算して答え合わせをした」と述べられています。

 サヴァン症候群の原因は諸説ありますが、現在でその原因の特定には至っていません。脳の器質因にその原因を求める説が有力ですが、自閉症自閉症スペクトラム障害)のある人が持つ特異な認知をその原因に求める説もあります。

 中枢神経疾患によって、後天的に能力を発現する場合もあり、これは獲得性サヴァン症候群と呼ばれます。なお、自閉症発達障害、コミュニケーション障害のある者の全ての人が能力を持っているわけではありません。

 信州の特別支援学級での調査によれば、ほとんどのサヴァン症候群児童は男性であり、これは自閉症児が男性に多いことに関係していると推察されています。

 実際には症例により各々メカニズムが異なり、同じ症例は二つとないという考えもあります。

 広義には、障害にもかかわらずある分野で他の分野より優れた(健常者と比較して並外れているわけではない)能力を持つ人も含めることもあります。

 また、いわゆる天才や偉人の多くは円満な人格者ではなく、中には日常生活に支障が出る症状の人、時に自閉症やコミュニケーション障害に近い症状の人もおり、それがさらに極端になって「紙一重」を超えたのがサヴァン症候群だという見方もあります。

 サヴァン症候群の能力としては、主に記憶能力、カレンダ一計算(Calendar calculating)、数学・数字能力(Mathematicaland number skills)、音楽、美術、機械的能力又は空間的能力(Mechanicalor spatial skills)などがあります。

 サヴァン症候群の児童で最も多い能力は「記憶」に関する能力で、次に多い能力が「カレンダー計算」となっています。

より具体的な例としては、以下のようなものがあります。

「ランダムな年月日の曜日を言える(カレンダー計算)」
 ただし通常の計算は、1桁の掛け算でも出来ない場合があります。        (簡単なカレンダー計算は軽度知的障害がある自閉症の10人に1くらいはできるとされているのでほとんどの場合はサヴァンではないとされています)

素数と約数を瞬時に判断できる」

「航空写真を少し見ただけで、細部にわたるまで描き起こすことができる」
(映像記憶)

「書籍や電話帳、円周率、周期表などを暗唱できる」
(内容の理解を伴わないまま暗唱できる例もあります)

「並外れた暗算をすることができる」

「音楽を一度聞いただけで再現できる」

「語学の天才で数カ国語を自由に操る」

 この他にも様々な能力(特に記憶に関するもの)が認められていますが、対象物が変わると全く出来なくなってしまうケースが多く見られます(航空写真なら描き起こすことができるが、風景だとできない、など)。

 サヴァン症候群の解明は今後、脳神経医学や神経・精神医学の発達とともに徐々に進展していくと考えられます。

 現在の状況からは「天才」と神経・精神医学又は神経・精神病は密接な関係があるのではないかなと感じざるを得ません。

 個人的な仮説ではありますが、健常者と言われる群と神経・精神病と言われる群で明らかに違いが生じているのは病的体験とそれらに基づく、認知の違いです。

 アーティストが覚醒剤などの薬物を用いて創作活動をしているのも、覚醒剤を使用した後の薬物使用体験が神経・精神病患者の病的体験に近いからともいわれています。

 ひょっとしたら、彼ら(覚醒剤使用者は除く)には私達とは違う二次的、三次的な認知の仕方をしていて、飛びぬけた能力を発揮しているのかもしれません。

 そして、それはこの先、何十年かで解明されることになるかもしれません。

 

公認心理師とは?仕事内容、臨床心理士・認定心理士との違い

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 今回は心理系の資格で唯一の国家資格「公認心理師」の資格詳細とともに、資格制度新設に隠された弊害の真実についてお伝えしていきたいと思います。

 まずは、2017年に制定された国家資格、公認心理師とはどの様な資格なのか。そして、他の心理系資格である臨床心理士認定心理士とはどの様な違いがあるのか。
 公認心理師の取得方法や受験資格、経過措置や現任者講習や最新の国家試験の概要や合格率も含めて解説します。

 

1. 公認心理士師とは

 2015年9月9日、公認心理師法が成立し、2017年9月15日に同法が施行されたことにより、心理職種においては国内で初めてとなる国家資格として「公認心理師」が制定されました。

 策定の背景には、心理職における専門資格を明確化することで活動領域の汎用化、雇用の安定、心理職の質の向上などが目的として挙げられます。
 また、「公認心理師が行った精神療法で、診療報酬を算定できるようしてはどうか」という議論が厚生労働省でなされており、診療報酬制度の改定も期待されています。

 しかし、後述する「経過措置」の一定の条件下での資格取得者は、その他の資格取得者と知識・技術ともに差が歴然としており、「公認心理師」という職域の客観的根拠が社会的に要請されることで、改定が鈍化することを否定できません。

 そもそも、臨床心理士と別に国家資格を制定したことで、既存の職域の壁が軋轢となって「公認心理士」の資格制度自体が形骸化してしまう恐れもありますし、心理職全体の質の低下に繋がる恐れもあります。

1-1.職務内容

 公認心理師の職務内容にはどの様なものがあるのでしょうか。厚生労働省のホームページでは以下のように定義されています。

公認心理師とは、公認心理師登録簿への登録を受け、公認心理師の名称を用いて、保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門的知識及び技術をもって、次に掲げる行為を行うことを業とする者をいいます。

    • (1)心理に関する支援を要する者の心理状態の観察、その結果の分析
    • (2)心理に関する支援を要する者に対する、その心理に関する相談及び助言、指導その他の援助
    • (3)心理に関する支援を要する者の関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助
  • (4)心の健康に関する知識の普及を図るための教育及び情報の提供

  要約すれば、
 「保健医療、福祉、教育その他の分野において、心理学に関する専門知識及び技術をもって、要支援者に対する心理状態の観察、分析。要支援者又は関係者に対する相談及び助言、指導その他の援助並びに心の健康に関する知識の啓発・啓蒙活動」

 すごく、マクロ的な定義になっていると感じます。では、他の心理職種の資格とその内容を比較してみましょう。

1-2.臨床心理士認定心理士との違い

 そもそも、「臨床心理士」「認定心理士」は民間資格で「公認心理師」は国家資格であるという違いがありますが、仕事内容はどのような違がいがあるのでしょうか。

 前項でも少し触れた臨床心理士認定心理士の仕事と公認心理師の仕事をまとめて、比較してみました。

臨床心理士
(1)臨床心理査定:面接や観察を行い、クライアントの状況を把握したうえで援助の方針などを決定する
(2)臨床心理面接:心理査定の結果に基づいて、カウンセリング及び心理療法を行う(3)臨床心理的地域援助:クライアントだけでなく、周囲の環境(学校・家族・職場など)にも働きかけて援助を行う
(4)上記3つに関する調査と研究:心の問題への援助を行っていくうえで、知識や技術を高めるための調査や研究を行う


認定心理士

 認定心理士は、公益社団法人日本心理学会が認定する民間資格です。認定心理士の資格を取得すれば、4年制大学で心理学の標準的な基礎知識および基礎技能を修得していることを証明できます。

 認定心理士の資格だけでは、心理学を専門に扱う職に就くのは難しいでしょう。病院や福祉施設、学校などで心理専門職として採用されるためには、臨床心理士の資格を取得していないと心理職としての採用はまずないと考えて良いでしょう。

公認心理師
(1)心の問題を抱えている方に対して面接や観察を行い、検査・分析をする
(2)心の問題を抱えている方に対して、その解決方法を考え、相談や援助を行う
(3)その本人だけでなく、周囲の関係する方々に対しても相談にのり、助言や援助を行う
(4)心の健康についての知識や情報の発信・提供を行う

考察
 臨床心理士の仕事内容と比較して、公認心理師の仕事内容は抽象的な印象を受けます。公認心理師の仕事内容は、どちらかというと精神保健福祉士保健師といった職域の方が職務内容が近いのかもしれません。

 認定心理士は、4年制の大学で修得した心理学系の単位を日本心理学会に申請することで取得できるものなので、そもそも認定心理士が特化した職業というのは現在のところありません。

 認定心理士は、心理領域では○○カウンセラーという資格群と近い扱いであるのが現状です。 

 

2. 受験資格

 公認心理師は国家資格ですので、取得するためには受験資格を満たしたうえで国家試験に合格することが必要になります。そして、国家試験に合格後、公認心理師としての登録証が発行されて、公認心理師として認められます。

 ※経過措置(後述)終了後の公認心理師の資格取得手順
公認心理師資格取得手順A~C

 公認心理師法により定められている受験資格は以下3つのいずれかとなります。

 A:4年制大学で「指定の科目」履修、かつ、大学院で「指定の科目」を履修
 B:4年制大学で「指定の科目」履修、卒業後「特定の施設」で2年以上の実務経験
 C:外国の大学において心理に関する科目を修め、かつ、外国の大学院において心理に関する科目を修了

 「指定の科目」についての詳細は、厚生労働省の発表したカリキュラム等検討会報告書を、Cルートについての詳細は公認心理師法第7条第3号に基づく受験資格認定をご覧ください。また、実務経験として認められる「特定の施設」については下記にまとめました。

※実務経験として認められる主要5分野の施設

【保 健 医 療 】病院、診療所、介護療養型医療施設、保健所、介護老人保健施設 等

【 福 祉 】障害者支援施設、児童福祉施設認定こども園、老人福祉施設 等

【 教 育 】学校、教育委員会 等

【司法・犯罪】裁判所、更生施設、刑務所、少年院、保護観察所 等

【産業・労働】広域障害者職業センター、地域障害者就業・生活支援センター 等

 これらの施設については、文部科学省厚生労働省が定めた実務経験(プログラム)にのっとって業務が行われていることも規準として設けられています。

2ー1.経過措置

 「経過措置」とは一般的には、新しい制度ができた時に、その制度を運用していくための開始時期に発生する様々な阻害要因を取り除くために、一定期間緩和される措置のことを指します。 

 つまり、経過措置がないと公認心理士法が施行されてから、6年程度は資格取得者がほとんどいない、というような状況になってしまう恐れがあるからです。
 
 そのため、公認心理師が今後活躍していくと考えられる職域での実務経験で履修科目要件を免除して、公認心理師を増やすということになっています。

 これは、どの国家資格でも同じようなことが起きています。しかし、一方で弊害があるのも事実です。この辺りは後述します。

 いずれにせよ、経過措置期間に限っては通常以外の手段によって、公認心理師の受験資格を得ることができます。

※経過措置制度の概要
 2017年9月15日(公認心理師法施行日)以前の状況が

 D:大学院で「指定の科目」を履修済み(または履修中)
 E :4年制大学で「指定の科目」を履修済み(または履修中)で、施行後に大学院にて「指定の科目」を履修
 F :4年制大学で「指定の科目」を履修済み(または履修中)で、その後「特定の施設」で2年以上の実務経験を積む
 G:上記のいずれにも当てはまらないが、心理職として実務経験があり、2022年9月までに5年間の実務経験を積み現任者講習会を修了する


 図解するとこのようになります。

公認心理師資格取得手順D~G 

 この公認心理師の資格取得の経過措置の実施は資格制度の新設上、必要な措置かもしれませんが、今後5~10年の心理職の質の低下を招くことに繋がっていきます。
 
 医療の現場で稼働してきた経験をもとに言えば、心理学の体系的な知識を学ばず、且つ、評価が不正確な実務経験のみで受験要件を満たしているという措置は専門職種の試験としてはあまりにも乱暴すぎます。
 

 医療・福祉の現場では過去に同様な資格新設により、大きく質の低下を招いたことが何度かあります。皆さんの記憶に新しいところで言えば、「初任者研修(旧 ヘルパー)」「精神保健福祉士」「介護福祉士」「介護支援専門員(ケアマネ)」などがあります。以下、後述。

2ー2.現任者講習

 現在、心理職に就いている方の多くが気になるのが、Gルートの実務経験要件だと思います。ここでは5年間の実務経験要件の内容を掘り下げていきたいと思います。

 では、
「施設種別」「実務期間」「業務内容」「現任者講習」
 など具体的なポイントについてまとめたいと思います。


 対象者(現任者)となるポイントはこの3つ

 【施設種別】実務経験として認められる主要5分野の施設

 【実務期間】週1日以上の勤務を5年以上

 【業務内容】公認心理師の職務内容における(1)~(3)の業務 

 上記に該当する方は、現任者講習会を受講し修了することによって公認心理師の受験資格を取得可能です。


【現任者講習】
 時間:30 時間程度

 内容:次の3点を含む講習会
 ① 公認心理師の職責に関する事項
 ② 公認心理師が活躍すると考えられる主な分野に関する法規や制度
 ③ 精神医学を含む医学に関する知識

 と言うような、心理の国家資格とは思えない実務経験要件となっています。極論ですが、介護施設で週に1回、5年間、相談員をしていたら30分の講習で国家資格である公認心理士が取得できると言うことになります。以下、後述。
 
3. 公認心理師国家試験の概要及び合格率
3ー1.第2回 公認心理師国家資格試験

1.試験日  :2019年8月4日

2.合格発表日:2019年9月13日
3.試験地  :北海道、東京都、神奈川県、愛知県、大阪府兵庫県、福岡県
4.実施方法 :全問マークシート方式で150~200問程度。公認心理師としての
         基本的姿勢・能力を問う問題と、それ以外の問題が出題される。
         またケース問題が多く出題される。
5.合格基準 :全体の正答率は60%以上が基準


6.合格率  :受験者数:16,949人/合格者数:7,864人/合格率:46.4%

 第1回公認心理師国家試験の合格率は79.1%だったため、今回の国家試験では大きく合格率が下がったことがわかります。

 次回以降、難易度が調整されてもう少し高い合格率となるのか、本年度(2019年度)ほどの合格率で推移していくのか。第3回公認心理師国家試験は注目されそうです。


3-2.ブループリント(公認心理師試験設計表)

 「国家試験対策では出題基準とブループリントに応じて勉強することが大切」と一部部では言われています。

 ここで言う「ブループリント」とは「公認心理師試験設計表」とも呼ばれ、出題基準の項目からそぞれぞれ何割ずつ出題されるのかを示したものです。「出題基準」と「ブループリント」を混同している人もいるかもしれませんが、厳密に言うと別のものになります。

 なお日本心理研修センターでは、それぞれ以下のように定義されています。

 ① 公認心理師試験出題基準
 (1) 定義
     公認心理師試験出題基準は、公認心理師試験の範囲とレベルを項目によって
    整理したものであり、試験委員が出題に際して準拠する基準である。
 (2) 基本的考え方
     全体を通じて、公認心理師としての業務を行うために必要な知識及び技能
     の到達度を確認することに主眼を置く。

 ② ブループリント
 ブループリント(公認心理師試験設計表)は、公認心理師試験出題基準の各大項目の出題割合を示したものである。これに基づき、心理職に対するニーズが高まっている近年の状況を踏まえ、社会変化に伴う国民の心の健康の保持増進に必要な分野を含めた幅広い分野から出題するほか、頻度や緊急性の高い分野についても優先的に出題することになる。
         一般財団法人日本心理研修センター/公認心理師試験出題基準 平成31年版より抜粋

4. 公認心理士の就職先
 現在の経過措置中の状態では公認心理士の就職先は、その前歴の職種に準じるケースが多くみられるのではないかと思います。

 医療・福祉職種はその業務を国から指定を受けて代わりに担っている機関及び施設であると言えます。

 現在、公認心理師が診療報酬や介護報酬の算定要件に必置というものは存在しません。であれば、高額の給与を支払って報酬算定に関係ない人材を雇うよりは、国が定めた各機関や施設の人員配置基準を満たすための人員を充足させようとするのが自然の流れだと思います。
 
 現在の状況で考えるなら、公認心理師は他の資格のサポート的な資格と言えます。
 
 今後、診療報酬や介護報酬の改訂に伴い、公認心理師のみ、若しくは冒頭でお伝えしたDr若しくは公認心理師のみが報酬算定要件とされる制度ができて、はじめて公認心理師の社会的な要請が高まると思いますが、5ー10年はかかるのではないかと思います。
 
5. まとめ
 心理職種の待望の国家資格は「公認心理師」という形で制度化されました。心理職者で待ち望んでいた方も多かったのではないでしょうか。
 
 しかし、新設資格制度でよくみられる「経過措置」の制度が、神経・精神科領域の質の低下を招くことも懸念されています。
 
 そして、今後の動向次第ではありますが、この経過措置の要件は地方公務員の方は、ほぼ該当することになります。解釈にもよりますが、市役所や保健所の窓口で相談・支援業務をしていれば嘱託職員でも実務経験要件を満たすことになります。
 
 新設資格制度の経過措置の実務経験に公務員の実務が該当するのはよくあることなのですが、よく言えば公務員を減らすための一方策として整備してるとも言えますし、公務員が体よく天下りできるように緩和してるとも言えますし、難しい問題です。
 
 そして、その様な実務要件を満たして心理の学問に触れたことすらない方が、「公認心理士」を名乗っているかもしれないのです。
 
 人の命に少なからず関わる仕事なので、経過措置中であっても、もう少し資格取得の要件を厳しくして欲しいものです。
 
 最後に、誤解を招いてしまうかもしれませんが、恐れずに言うと、前述した資格新設により質の低下を招いたと言う事例を述べさせていただきます。
 
 10年以上前の話にはなりますが、介護保険法が改正され民間委託が開始した頃でしょうか。日本は超高齢化社会を迎えるにあたり、失業者対策も兼ねハローワーク基金事業としてヘルパーの資格取得支援を開始します。つまり、失業者で不足している介護人材を充足しようとしました。
 
 結果、福祉の業界は自発的に福祉系の学問を学んで資格を取得した福祉系の人材と、仕事を得るために福祉をする求職系人材とに二極化してしまいました。
 
 現場では、職員同士で対立したり、まとまりがなくなるといった事が横行しました。
 
 さらに、それだけで問題は収束せず、「介護支援専門員(ケアマネ)」の資格制度が新設され、経過措置として初任者研修(ヘルパー2級)の資格保持者でも5年以上の実務経験があれば「介護支援専門員」(福祉系資格のなかでは最上級資格)になれてしまったのです。
 
 当然、「経過措置」なので資格取得試験も難しいものではありません。

 そのため、私がいた地域でも色々と不都合なことが生じてしまいました。
 
 大きなところでは職業倫理感、人権的な問題、小さなところでは用語が通じなかったり、仕事に対する姿勢や意識の違いが不安定な組織を形成していきました。
 
 さらに、経過措置の期間に合格した方たちはその資格協会の第一回から第五回までに合格したということで、資格協会の支部の要職に就くこともままあります。
 
 そして、そういったパラドックスの状況の中に、やる気溢れる新卒者が入ってきて、すぐにバーンアウトして離職してしまうということも目の当たりにしてきました。
 
 今回の「公認心理師」の国家資格化はこの様な危険を孕んでいるという状況なのです。もうすでに、心理学を学んだことのない人材が「公認心理師」を堂々と名乗っているかもしれません。
 
 ただ、その様な経過措置のなかで資格取得された方の大半以上は取得前後で自己研鑽に励み、必要な知識と技術を身に付けて現在も職務に当たっていると信じています。

魂の重さは21g あなたはこのことを信じますか?

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 2003年に「21Grams」という映画が公開されました。内容は人間が死亡すると21グラム分だけ体重が軽くなり、それが魂の重さだとする、内容です(*^^*)

 実は、この映画の基となる実際の研究があるんです。今回は、そんな研究の内容について少しお伝えできればなと思います。

 

 舞台はアメリカ合衆国で1900年代初頭の話です。
 以前の「精神外科」をブログで綴ったかと思いますが、この頃はドイツを医療先進国として西欧でもこう言ったオカルト的な研究や治療をすることが横行します。

 

 その背景には戦争や捕虜や、捕虜を使った人体実験や....と言う社会的な情勢が要因になっているのかもしれません。←今度、詳しく調べてみます(; ・`д・´)

 

 さて、では先に進めます。

 

 研究を行った医師の名前は「ダンカン・マクドゥーガル
 人間が死ぬ際の体重変化を記録することで「魂の重さ」を計測しようと実験を繰り返すました(;・∀・)

 その実験の内容は....

 研究対象は患者6人と、犬15匹。
 この被検体(ごめんなさい(/ω\))の死に際の体重変化を記録し仮説を実証しようとしました。

 

 その結果、人間は死の際に、呼気に含まれる水分や汗の蒸発とは異なる何らかの重量を失うが、犬ではそういった重量の減少が認められなかった。
 と結論付けました。

 

 この実験の結果をもとにした論文は1907年にニューヨークタイムズや医学雑誌に掲載されました。

 

 しかし、この研究は実験の測定手法のずさんさや標本数の少なさなどから、科学的な信憑性は認められないとされました。

 実際、マクドゥーガル医師も患者のうち2名は計測に失敗したと認めており、また、死の瞬間の定義をどう定めるのかも不明瞭であり、何も実証されないまま研究は世に埋もれていきました。

 

 さらに、21グラムの根拠は6人の患者の平均的な体重減少の値ではなく、一人目の患者の測定値である3/4オンス(およそ21.262グラム)からきています。
 ↑どうして一人目の値だけを使用したのでしょうか(; ・`д・´)

 しかし、これをきっかけとして「人間の魂の重さは21グラム」という説が欧米に広がります。そして、この実話をもとに「21グラム」という映画が製作されました。

 

 んー、なんか嘘くさいですよね(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
 ↑実験の結果が

 

 でも、私は職業上、色々な人の御遺体に関わってきました。

 

 当然、御遺体を安置所に移動させることを手伝ったこともありますから、思うんです。

 

 確かに、軽いんです。

 

 亡くなられた方って…

 

 若いときに、この映画をみて、はじめて御遺体を運んだ時、それはゾッとしたものです(´Д⊂ヽ

 

 私は霊感もないですし、幽霊と一般的に言われるものを見たことはありません。それに、心理学を専攻してると、心霊現象って心理学的にロジカルに説明できるものが多いのです。

 

 ただ、自身の内観の面が強いので今の科学では誰も実証できないだけで…。

 

 おまけに無神論者なので、こういう話って原則、証拠がない限りは信じないんです。

 

 でも…確かに、軽かったんです。

 

 皆さんも経験あるかもしれませんが、これくらいな重さだなっと目測して力を込めすぎて、身体が浮き上がりそうな、なんか変な感覚....。

 

 その時から、ふとした疑問が頭をよぎってしまいました。

 

 それは時々、思い出してしまいますし、その疑問は未だ解決してません。

 

 「一体、人間のこの膨大な記憶は死んだらどこへ行くのか」

 

 そんなことを時々、考えてしまいます(/ω\)

 

 皆さんは、どう思いますか?
 ただ、灰となればすべてが無になるのでしょうか?

精神科救急当番の手当てはいくら? 驚愕の金額!

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 今回は精神科救急当番の手当ての実態についてお伝えしていければと思います。

 この驚愕の金額にあなたは必ず驚きます!

 

 県によって多少の違いはあるかもしれませんが、精神科医療では救急当番というものが存在します。

 

 救急当番とは神経・精神科領域の医療機関が休診している時に、適応患者さんが受診できるように広域の病院連携で毎日、当番病院を定めて受診体制を確保しておくことを言います。

 

 原則、入院病床がある病院が対象になり、私がいた地域ではだいたい月に2回くらい当番病院をしていました。

 

 当番病院の時間は平日なら17時から翌朝9時、土曜日なら15時から翌朝9時、日曜日なら9時から翌朝9時、といった時間帯に受診が必要な神経・精神科領域の患者さんの診療を担当します。

 

 薬を何らかの事情でなくしてしまった人や、急な発症で受診を希望される方から、警察、保健所、救急隊などからの受診要請があります。

 

 他の病院の事情は分かりませんが、私が働いていた病院では、当番病院時のメインの担当は私とその日の当直医だけ。診察時と入院時には病棟看護師さんに助けてもらう、というような体制でした。

 

 私の役割は、

 「受診依頼の電話対応」

 受診歴がある方で、診療情報提供書が貰えそうな患者さんは

 「診療情報提供書の依頼」

 「各関係者への連絡」(当直医、救急担当看護師)

 「受診準備」(カルテ、外来受付の準備)

 「受診誘導」

 「診察同席」

 「アセスメント」

 「家族連絡」

 「入院手続」

 「当直医との調整」(主治医の選定)

 「ケース記録の作成」

 翌朝以降に

 「各関係機関への連絡調整」(必要に応じ転院手配)

 

 などが私の役割です。要は…雑用(; ・`д・´)

 

 救急当番日は受診依頼がない日もあります。そんなときは、残っている仕事をするか読書をするかして普通に寝ます。

 

 そうです、勤務形態は宿直になります(/ω\)

 

 これを読みながら、手当は一体いくらか考えてみてください。

 

 忙しいときは6件とか受診依頼があります。因みに、3件の受診依頼があったらほぼ寝れないです(´Д⊂ヽ

 

 6件とかの時は、ケース記録の作成とかを後日に回して、とにかく救急診療を回します。

 

 受診に至るケースの多くは、精神症状が活発で入院適応になることが多いです。7から8割は入院適応になったと記憶しています。←うろ覚え(;・∀・)

 

 警察に身体拘束されてくる患者さんも、よくいました。

 えっ…留置所でみたらいいのにって思う人もいるかもしれません。

 

 でも、こと神経・精神科領域は決まりごとがあるんです。

 

 「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に「24条通報」というものがあります。

 

 「24条通報」の内容は←豆知識(*^^*)

 警察官は、職務を執行するに当たり、異常な挙動その他周囲の事情から判断して、精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害をおそれがあると認められる者を発見したときは、直ちに、その旨を、もよりの保健所長を経て都道府県知事に通報しなければならない。

 

 と言う、多分、世間ではマイナーな、神経・精神科領域ではメジャーな法律があります。そのため、警察と保健所で協議し精神科受診となるのです。

 

 救急当番日一回の待機時間は平日で16時間、土曜日で18時間、日曜日で24時間です。当然、危険も伴う仕事ですし、広範に渡った仕事をする必要があります。

 

 しかも、救急当番日を担当したからと言って、通常勤務は休むことはできません。忙しくて全く寝れなくても、翌日が平日か土曜日なら問答無用で勤務です(; ・`д・´)

 

 そんな、私の救急当番日の手当てを…ハンマープライス←古いかっ(/ω\)

 

 なんと、

 

 一回、「4,000円」( ノД`)シクシク…

 残業手当も深夜割増もつきません。「4,000円」のみなんです(/ω\)

 

 そもそも宿直勤務は「ほとんど労働をすることのない勤務」ですので実労働という概念ではないのです。

 ↑忙しかったですけど…忙しかったけど…実労働にならないのです(; ・`д・´)

 

 まー、でもいい経験を沢山積ませて頂いたので、お金に変えることのできないものを得ることが出来ました(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

 

 他の医療機関さんもこんな感じなのでしょうか。

 

 少し疑問を感じた今日この頃でした(/ω\)

 

 最後まで読んで頂き、ありがとうございました(*^^*)

あなたも実は診断されているかもしれない...パーソナリティ障害の真実

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 今回は「パーソナリティ障害」(旧 人格障害)ってなに?を中心にパーソナリティ障害の疾病理解と、おもしろ事例、類型と特性を掘り下げていきたいと思います。

 

 皆さん、「パーソナリティ障害」は御存知でしょうか。

 昔は人格障害と言われていた病気なんですが、皆さんの身近にも潜んでいるかもしれません。←差別的に聞こえたらすみません。他意はないです(´Д⊂ヽ

 

 最近で言うと、「パワハラ」や「セクハラ」などの「ハラスメント」の問題を引き起こす人は「パーソナリティ障害」っぽいなーっとニュースをみて感じている今日この頃です。

 

 そして、神経・精神科医療に通院している皆さん...ひょっとしたら「パーソナリティ障害」の病名が知らぬ間に付いているかもしれません....(; ・`д・´)

 ↑制度上の問題もあるので、本当に他意はありません(´Д⊂ヽ

 

 では、まず「パーソナリティ障害」ってなに?から、みていきましょう。

 

 認知・思考・判断・行動の個人の特性により社会生活に失調をきたしている状態

 がパーソナリティーは障害されていると考えていいかと思います。

 

 より、細かい部分などもありますが、わかりやすさと、簡潔さに配慮し進めていきます。

 ↑本当に詳細にやっていくと1万ページとか超えちゃいます(´Д⊂ヽ

 

 では、DSM-Ⅴによるパーソナリティ障害の全般的診断基準をみていきましょう。

 

A. その人の属する文化から期待されるものから著しく偏った、内的体験および行動の持続的様式。この様式は以下の領域の2つ(またはそれ以上)の領域に現れる。

 (1)認知 (自己、他者、および出来事を知覚し解釈する仕方)

 (2)感受性(情動反応の範囲、強さ、不安定、および適切さ)

 (3)対人関係機能

 (4)衝動の抑制

 

B. その持続的様式は柔軟性がなく、個人的および社会的状況の幅広い範囲に広がっている

 

C. その持続的様式が、臨床的に意味のある著しい苦痛または、社会的、職業的、または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

 

D. その様式は安定し、長時間続いており、その始まりは少なくとも青年期または成人期早期にまでさかのぼることができる。

 

E. その持続的様式は、他の精神疾患の表れ、またはその結果ではうまく説明されない。

 

F. その様式は安定し、物資(例:乱用薬物、医薬品)または他の医学的疾患(例:頭部外傷)の直接的な生理的作用によるものではない。

DSM-Ⅴ 精神疾患の診断・統計マニュアル(医学書院2014)から転載

 

 と、あります。

 長かったですねー( ;∀;)皆さん疲れていませんか。

 

 A.B.C.Dでは、パーソナリティ障害の要件を満たしているかどうか。

 E.Fでは他の疾病ではないかの鑑別をしています。

 

 パーソナリティ障害は、「症状の類似性から3つの郡」に分けられます

・A群 猜疑性、シゾイド、統合失調型パーソナリティ障害

 特徴:奇妙で風変わりに見える

 

・B軍 反社会性、境界性、演技性、自己愛性パーソナリティ障害

 特徴:演技的で、情緒的で、移り気に見える

 

・C軍 回避性、依存性、強迫性パーソナリティ障害

 特徴:不安または恐怖を感じているように見える

 

  と言う群に分類できます。

 では、それぞれの「パーソナリティ障害」をみていきましょう

 

 1.猜疑性パーソナリティ障害

 特徴:他者の動機を悪意のあるものとして解釈すると言った不信と疑い深さを

 十分な根拠もなく、自分を利用している、騙していると決めてかかり、警戒心を抱きます。他者の誠実さや信頼を不当に疑うことなどに、とらわれているため、他者との信頼関係や協力関係を築くことが困難です。

 

 2.シゾイドパーソナリティ障害

 特徴:社会的関係からの離脱、対人関係場面での情動表現の制限

 他者と親密になりたいと思わず、他の人々と一緒にいることより、一人で過ごすことを好みます。

 

 3.統合失調型パーソナリティ障害

 特徴:親密な関係では急に緊張し落ち着いていられなくなること、そのような関係を築く能力が足りないこと、加えて認知的、知覚的歪曲と風変わりな行動

 

 4.反社会性パーソナリティ障害

 特徴:他者の権利を無視し侵害すること

 精神病質や社会病質とよばれることがあり、法律的規範を破り、無責任な行動を繰り返します。

 

 5.境界性パーソナリティ障害

 特徴:対人関係、自己像、感情などの不安定さや、著しい衝動性

 見捨てられることに対して敏感で、そうなるのをなりふりかまわず避けようとします。他者を過剰に理想化したかと思うと同じ人物をこき下ろしたり、その対人関係は極端で不安定です。

 

 6.演技性パーソナリティ障害

 特徴:過度な情動性と人の注意を引こうとする

 自分が注目の的になっていないと楽しくありません。そのため、不適切なほど性的な誘惑や挑発的な行動によって注目を集めようとします。

 

 7.自己愛性パーソナリティ障害

 特徴:空想や行動に認められる誇大性、賞賛されたいという欲求、共感の欠如

 自らの能力や業績を過大に評価し誇大感をもち、際限のない成功や権力、美しさの空想にとらわれています。

 

 8.回避性パーソナリティ障害

 特徴:社会的抑制、不全感、否定的評価に対する過敏性

 他者からの批判や非難を受けることや拒絶されるのを常に恐れていて、重要な対人関係場面であっても回避しがちです。

 

 9.依存性パーソナリティ障害

 特徴:面倒をみてもらいたいという過剰な欲求

 依存欲求を向ける他者に対して、従属的でしがみつく行動をとり、その人から分離することに恐怖を抱きます。

 

10.強迫性パーソナリティ障害

 特徴:秩序、完璧主義、精神および対人関係のコントロールにとらわれるあまり、柔軟性や開放性、効率性が犠牲になる

 ものごとの細部や順序、形式にとらわれるあまり、締め切りに間に合わないなど肝心なことが達成できなかったりします。

 

 はい、私なんか、すでに診断基準を満たしています。

 しかも...複数(; ・`д・´)

 

 「パーソナリティ障害」は、結構その辺を歩いている人もそうなんじゃないかなと思います。

 

 ただし、社会的な失調を生じている、問題だと認識して医療機関に通院した時に「パーソナリティ障害」として、はじめて診断されます。

 

 失調をきたしてない場合は問題ありません(; ・`д・´)

 

 そして、神経・精神科を受診している皆さん、

 読者の方でいたらすみません。

 

 実は精神科では、通院患者にパーソナリティ障害の診断をつけていると言うことが起きているのです。

 ↑治療マニュアルなんです( ;∀;)

 

 どういうことかと言うと、精神病の診断は単一的ではなく、多角的な視点から考察されると言うことなんです。例えばDSMでも多軸診断システムとして

 

第1軸:精神疾患 精神症状に影響している身体疾患も含めて記載

第2軸:人格障害/精神遅滞

第3軸:一般身体疾患

第4軸:心理・社会的問題 ICD-CMコード

第5軸:GAF全体機能評価 WHODAS

 

 と言うのがあります。

 ↑最新のDSM-Ⅴでは「多元的診断」となっています。

 

 どういうことかと言うと例えば、通院患者さんに対して各疾患の連続体を想定して、各精神疾患やパーソナリティ障害などの重症度を「パーセント(%)表示」で示しているのです。

 ↑一人の患者さんを5軸から考察して複数の病名がついているケースがある、と言うことです。

 

 つまり、神経・精神科に通院している人は高い確率でパーソナリティ障害も診断されている可能性が高いと言うことです。

 

 しかし、日本の医療では「パーソナリティ障害」の薬物療法は原則、認められていません。

 

 と、言うことは....(; ・`д・´)

 主病名が「パーソナリティ障害」であっても薬物の処方を受けている方は違う病名を「主病名」とされているかもしれません。

 

 とは言え、「パーソナリティ障害」の診断基準に当てはまる人は沢山います。

 私もそうでーす(/ω\)

 

 硬い話しばかりだったので、ここからは少し飛ばします(; ・`д・´)

 

 要は「パーソナリティ障害」って個別特性が社会生活上に支障があるってことなんです。なので、社会的に問題なければ、問題ないんです...ホントかな(/ω\)

 

 この辺りは、次回以降で掘り下げていけたらなと思います。

 

 神経・精神科領域って本当に曖昧ですよね( ;∀;)

 もしも、気を悪くされた方がいれば、お詫びさせて下さい。

 

 本当に申し訳ございませんでした。

 

 気を悪くされた方にも、気を悪くされていない方にも満足のいく神経・精神科医療が正しく行われることを願っています。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました(*^^*)